「株主総会」の構成員は株主です。会社法では、株主は利益追求にのみ関心があり、経営判断には関心もまたそれだけの能力もない者と想定されています。そのために、経営は専門家である「取締役」に委ねられています。
したがって、株式会社では、「取締役」に経営を「委任」し、株主が委任契約について承認することになっています。株主は会社所有者の地位を持つ者ですから、株主総会の意思表示は「会社所有者」の意思表示と擬制されるのです。
ここからわかるように、株主総会の決議には、「会社所有者の総意としての意思表示」という意味があります。つまり、「取締役」は業務執行を委任されていますが、株主の意向に沿わないまま専行すると委任の趣旨に合わないとして解任されてしまいます。
したがって、取締役として経営を担う場合、特に長期的計画を考えている場合には株主総会への対応も怠ることはできません。株主総会の決議により取締役としての地位を失ってしまう可能性が常に存在するからです。
この点、会社法上の株主は「自らの利益追求にのみ関心がある」とされることに留意する必要があります。つまりは、株主に配当ができない経営を続けることは株主の利益に反しており、解任の可能性が高まるということです。
この対処は、利益を上げ続けられれば簡単です。しかし、長期的計画を行う場合には長期の投資も要するため、単年度の赤字が続くことも珍しくはないでしょう。この場合、基本的には株主への説得を試みることになります。
一つには、「長期的には利益を生むことを示す」ことがあります。また別の方策として、「社会的信用が高まり、別の方面での利益アップが望める」ことを示すこともあり得ます。つまり、説得するには株主の利益につながることを納得させることが必要なのです。
また、株主総会の決議方法も考える必要があります。原則として、株主総会決議は定足数を満たせば、出席者の持ち株数の過半数で可決されます。つまり、株主全員の説得は必要ないのです。
ここから、説得するのはできるだけ多くの株主ではなく、多くの「株式」ということを念頭に置いていなければなりません。一人で過半数の株式を持っている者がいるときはその一人を説得できるかどうかにかかるのです。
一方で、株主には「株式平等原則」もあります。法的関係では株主の持ち株数に応じた平等な扱いをしなければなりません。取締役は株主総会決議が会社所有者の総意ということを認識しておく必要があります。
税理士の資格取得を考えるなら税理士資格bizがおススメです。